ミニFM局の機械の中でもっとも、重要な機械は「トランスミッタ」です。 トランスミッタがなくては、せっかく作った番組をFM電波に変えてラジオに送る事はできません。 トランスミッタを選ぶとき、モノラル放送をするのか、ステレオ放送をするのかを決めておく事が必要です。
 トランスミッタには大きく分けて二つがあります。
 「LC 方式のもの」と、「水晶方式のもの」です。 どちらのものにしても、周波数を変えられるものと、変えられないものがあります。 そして、トランスミッタを選ぶとき、もう一つ忘れてはいけないのは、法律をどの程度守るかという事です。 ミニFM局とは、はじめにの中でかいたように微弱の設備を利用したFMラジオ局をいいます。 この微弱の設備をもし利用した場合、放送ができる範囲は半径50m程度に限られてしまい、とてもせまくなってしまいます。 ですからたいていのミニFM局の場合、 それよりも大きな出力を出しています。
受信範囲については、局によってさまざまです。 半径5kmの局もあれば、半径50mの微弱の設備を利用している局も本当に少ないながらもいます。
 この本では、半径300m程度の設備をおすすめします。 この程度なら、電気通信管理局にも見つかりづらくあんがいリスナーも確保できると思います。
ちなみに、最近ではミニFM局が電気通信管理局に摘発されたと言う話はありません。
 そして 次に考えなくてはならない事は、音質をどの程度確保するかと言う事です。参考までに書くと、普通はFMラジオを聞いている時は、よほどおもしろいか 重要な番組でない限り、何かやりながら聞いていますので、あまり音質を気にする人はいません。 しかし、耳ざわりな音質があります。 それは、音が、われていたり、歪んでいたりする事です。 こういう事が原因で聞いてもらえないのは、非常に残念な事です。 そして今現在、音質の完ぺきなそして出力がそこそこに確保できるトランスミッタはあまりありません。 ですからある程度音質を切り捨てるしかないと思います。
よいトランスミッタの例
 TCF600 トモカ電気(35、800円 送料込み)
 市販品のなかでは、最高級品といわれる トモカ電気のトタンスミッタ「TCF 600」は 周波数が最初の状態で、三つに設定されています。
87.9  88.2  88.5の各MHzです。 決めた周波数がこれにあわないときは、改造を依頼します。 改造代として1万円がかかるため、非常に高価になりまが、周波数は安定します。 しかし、音質はと言うと、われは少ないのですが、歪が多いのです。 その他には何の問題のないように思います。 そして、アンテナ端子がDNCコネクタになっているために、アンテナでも十分に接続する事ができます。 ただし、アンテナが付属されているため、それを使う事で、微弱の設備として放送できます。 電源は、DCアダプターがついているため、100Vの家庭用電源からとる事ができて非常に便利な機械です。 そして、この機械はもともとマイクミキサーだったもののなかに、トランスミッタを内蔵したものなので、マイクを差し込む場所、エコーをかける機能もついています。 しかし これでは不十分なので、後に書く「ミキサーを選ぶ」の所をよく読んで、適したミキサーを付ける事をおすすめします。
  TR−10R  テルスター(11、000円 送料込み)
  このトランスミッタは、LC方式の音質を重視したトランスミッタです。 しかし、アンテナ端子が「ピンジャック」のため、あまりよいアンテナを取り付けられず、多くの場合は付属アンテナとして付いてくる「リード線」を使わざるをえません。 ですから 飛びはいまいちで半径50mを確保するのがやっとの状態だと思います。 しかし音質は良好であまり歪もなければ われも行為的にやらない限りはありえません。 ところが周波数は76.0から76.8までしか変えられず、非常に残念です。 改造はできません。 電源は、9Vの電池でいろいろな場所にもっていってMDやテープに取った番組を放送するのに非常に適しています。
  以上の二つは、トモカ電気で販売されています。   トモカ電気 ラジオセンター店  tel 03ー3251ー6053   TR1000 中部特機産業 (送料ぬき 16、800円)
  中部特機産業のトランスミッタ、「TR」1000は、この中でもっともおすすめできるトランスミッタです。
 このトランスミッタは、ステレオを作るためのチャンネルセパレーション(右と左を分ける力)があまりよくありません。 ですからあまり臨場感のある音はでません。 しかし、それを除けば、音質もまあまあよく飛びもなかを自分で少し改造すればぐっとよくなります。 アンテナ端子はもちろん「BNCコネクタ」のため、自分の好きなアンテナを接続できます。 付属アンテナはありませんので、自分で探すのです。
 この機械で不便な点は、電源が12V(直流)である事です。 しかも付属のアタプタはありません。 ですから、接続コード(800円)と安定化電源(2、900円から)が必要です。 接続コードは中部特機産業で取り扱っていますが、安定化電源は近くのホームセンターか、ハムショップに行かないと買えません。 周波数は、自由に変えられますからとても便利です。 そして、ボリュームの調整トリマが、パネル前面にあり、マイナスドライバーで簡単に回せてとても便利。
 このトランスミッタは、中部特機産業でしか売っていません。
中部特機産業ラジオコミュニティーセンター TEL 0761ー43ー2419  よいトランスミッタは、キット製品なども含めれば、もっとありますが、ここでは作る事はあまり考えない事としました。

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